2025年 第2回

伏見で唄われていた三十石船唄・杜氏唄再発見!

日時:2025年2月11日(火・祝)
13:00開演(開場は12:00)
17:00終演予定
会場:呉竹文化センター
参加料:5000円(協賛金として申し受けます)

プログラム(仮)

大和楽 (日本舞踊):「三十石の夜船」

伏見淀川三十石船唄継唱会:淀川三十石船唄(船頭スタイルで解説を添えて)

増田吏桜:淀川三十石船唄(民謡スタイル)

若林正博:浪曲「森の石松 三十石船」の音源から〜
     三十石船唄、杜氏唄から見える港町伏見の歴史のお話


月桂冠酒唄保存会:杜氏唄(杜氏スタイルで解説を添えて)

松田美緒:杜氏唄〜南部杜氏を訪ねて… 伴奏:渡辺亮


同時開催:
林サヨコ 伏見の風景キルト展 くれたけミニギャラリー(ホール入り口横)にて

出演者・出展者プロフィール・メッセージ ※出演順

稻旺 由将 (いなお・よしまさ)
3歳で日本舞踊を始め、18歳から3年間、三世西川右近師のもとで内弟子修行をする。
その後「将の会」を開催、日本舞踊の研鑽に務めるかたわら指導にも力を注ぐ。
現在は西川寿女司に師事。また、2018年に稻旺流家元を継承すると同時に、舞踊・三味線・唄・鳴り物からなる「チーム絆プロジェクト」を立ち上げ、数々・のイベントに参加している。各種舞踊大会において大会賞等受賞多数。クラウンレコード邦楽舞踊協会所属。

大和久喜子(やまと・ひさよしこ)
幼少の頃より日本舞踊を学び、西川鯉三郎師より鯉稻という芸名を頂く。
15歳の時に日本舞踊稻旺流の立ち上げメンバーに加わり、26歳で家元を襲名する。また、長唄、大和楽の演奏家として、舞踊会等で地方(唄・三味線)を務める他、NHKのテレビ、ラジオなどにも出演する。2018年に 稻旺由将に家元を譲り、現在は宗家として 稻旺流の発展に務めている。

大和久よし乃(やまと・ひさよしの)
12歳で三味線を始める。大学卒業後、教員となるが、三味線好きが 高じて早期退職し、 芸妓を経て三味線奏者になるという異色の経歴を持つ。芸妓時代に知り合った大和久喜子師の引き立てにより大和楽を始める。民謡、端唄、長唄、寄席囃子、津軽三味線、義太夫三味線、大和楽、沖縄三線、三味線歌謡など、多彩な演奏ジャンルで三味線パフォーマーとして活動。

メッセージ:第1回「伏見再発見!日本の伝統話芸再発見!」のご成功、おめでとうございます。伏見の地が持つ貴重な歴史や文化を、伝統話芸に焦点を当てて発信する素晴らしい舞台でした。
また、3年にわたる企画の2回目(2025年)には、オープニングに大和楽の舞踊「三十石の夜舟」を披露させていただけること、光栄に存じます。
伏見の文化遺産でもある三十石船をテーマにとったこの演目は「日は遠近に呉竹の、伏見の里を舟出して」から始まり、軽妙なセリフのやり取りを交えながら大阪まで下る船中の出来事を綴っています。当時の三十石船の様子を、大和楽独自の洒落た唄・三味線と日本舞踊でお楽しみいただけたら幸いです。地元の皆様のみならず、多くの方々が、伏見にまつわる伝統芸能を通して歴史と文化を再発見されることを祈念しております。
                    チーム絆(稻旺由将・大和久喜子・大和久よし乃)

淀川三十石船唄伏見継唱会(よどがわさんじっこくふなうたふしみけいしょうかい)
「淀川三十石船」は江戸時代から明治初期にかけて、伏見・大阪間を淀川で結ぶ旅客専用の水上交通として活躍していました。明治になり、鉄道などの陸上交通の発達に伴い、その役割を卒業することになります。また、それに伴い、当時、乗船客に愛され、親しまれた「船頭舟唄」も聞くことができなくなりました。
阪神大震災の発災により、淀川が災害時の輸送路として見直されるようになり、それを機にかつての「淀川三十石船」を復活させようとの機運が盛り上がり、船頭舟唄も「淀川三十石船舟唄大塚保存会」さんの手により広められるようになりました。そのような中、「淀川三十石船」の一方の起点である伏見の地でも、船頭たちが唄った舟歌を地域の無形文化財として後世に残していきたいと、1999年に「淀川三十石船唄伏見継唱会」を結成することとなりました。
2002年からは、より多くの方々に親しみを感じていただけるものにしようと、舟唄に台詞の掛け合いを交えた台本としております。
一時は、12~13名のメンバーを揃え、伏見区内を主に活動してまいりましたが、新型コロナが蔓延して以降は、熟練メンバーの引退などがあり少人数で頑張っております。今後は、新しいメンバーを確保しつつ、何とか継承の火を消さないよう頑張って行きたいと思っております。

メッセージ:今回、このような大舞台に主演させて頂くことになり、多少緊張気味ではありますが、会場の皆様が乗客になられたような気分で伏見・大坂間の船旅を少しでも楽しんでいただけたらと思っております。どうか、一時ではありますが、ごゆっくりご清聴ください。

増田 吏桜(ますだ・りお)
2005年生まれ。大阪府出身。
過去の出演:2020年東京オリンピック閉会式 。 カラオケバトル4回出演。 民謡魂(NHK総合テレビ放送)。ものまねグランプリ。大阪メロディ(NHK大阪放送から)。その他ラジオ出演
芸歴:3歳から民謡を始める。7歳で銭太鼓を始める。10歳で三味線を始める。小学校4年生の時に、師匠湊ゆかり先生のお声がけで、長良グループへ所属し、『民謡ガールズ』結成〜2020年10月末解散(初期メンバーとして最後まで活動)。
2020年民謡アンバサダー就任。
受賞履歴:2023年 淀川三十石船舟唄全国大会     優勝
2023年 紀州路民謡全国大会        優勝
2022年 奈良5大民謡大会 初瀬追分の部  優勝
2022年 秋田民謡西日本大会        敢闘賞
2022年 第1回九州民謡王座決定戦              入賞(高1)
2020年 民謡民部西近畿連合大会中学生の部      優勝(中3)
2019年 全国尾鷲節コンクール総合の部        優勝(中2)
2019年 淡海節全国大会大人の部                 9位(中2)
2018年 淀川三十石舟唄全国大会少年少女の部     優勝(中1)
2018年 産経民謡大賞少年少女の部               優勝(中1)
2018年 第15回紀州路民謡全国大会少年少女の部  優勝(小6)
2017年 第14回紀州路民謡全国大会少年少女の部  優勝(小5)
2016年 菅笠節全国大会少年少女の部             優勝(小5)
2016年 日本民謡ジュニアフェスティバル第2部   優勝(小5)
2014年 第12回紀州路民謡全国大会少年少女の部  優勝(小2)
2014年 淡海節全国大会少年少女の部             優勝(小3)

若林正博(わかばやし・まさひろ)(友情出演)
1968年 京都市伏見区生まれ。同志社大学経済学部卒 伏見城研究会会長。
地元の伏見城研究会に参画し、伏見の地域史を研究。2013年以降、200回を超えるフィールドワークと講演の機会を持つ。地域史は研究だけに止まらず、地域づくりとの連携を念頭に、伏見の歴史に関する講演やテレビ・ラジオ番組の出演、監修等にボランティアで携わる。共著:『京都を学ぶ【伏見編】』ナカニシヤ出版、『伏見城跡立入調査報告』大阪歴史学会、単著:「伏見城跡の変遷 」『京都学・歴彩館紀要』3、「地方紙と業界紙から探る戦後京都のプロ野球興行」『資料館紀要』44、「京阪六地蔵線、新京阪山科線と名古屋急行」『資料館紀要』43等がある。

月桂冠酒唄保存会(げっけいかんさかうたほぞんかい)
月桂冠酒唄保存会は、酒造りの作業時に歌われてきた酒造り唄を保存し、酒文化を広く知っていただくことを目的に、1975年(昭和50年)に結成されました。酒造り唄は、杜氏や蔵人が故郷の仕事の中で歌い継がれてきた作業唄がもととなっており、蔵人の地方により独特の酒造り唄が歌われてきました。しかし、杜氏や蔵人が年々減少するなか、酒造り唄という貴重な文化資産が失われることが危惧され、これを語り継ぐために保存会が結成されました。
酒唄保存会では、米を水洗いする際の「洗米場(かしば)唄」、もと(酒母)造りのための「もとすり唄」、もろみ仕込みの際の「櫂(かい)入れ唄」などを受け継ぎ、様々な機会を通じてご披露させていただいています。酒屋男たちの心がこもった酒造り唄をぜひお聞きください。
https://www.gekkeikan.co.jp/sustainability/culture/culture/

©️Tomoaki Akasaka

松田美緒(まつだ・みお)
18歳でポルトガルのファドに自己表現の形を見い出し、20代で本場リスボンに留学したことをきっかけに、活動拠点にも音楽のジャンルにも縛られることなく、世界各地を旅する音楽活動を続ける。ポルトガル語やスペイン語など六ヶ国語を操りながら、各地で息づくリズムを吸収し、 地域の魂が宿った歌を拾い上げ、それを独自の表現にしていく活動は「歌う旅人」と称され、国内外の著名ミュージシャンからも支持されている。
リスボンからカーボ・ヴェルデ、ブラジルへ至る大西洋の音楽地図を描いたリオデジャネイロ録音の1stアルバム『アトランティカ』で2005年ビクターよりデビュー。以後、数えきれない旅をしながら、南米や欧州のアーティストと共演/制作を重ねる。
2012年からは 海外移民に歌い継がれた曲も含め、知られざる日本の歌を掘り起こす活動を始め、2014年にCDブック『クレオール・ニッポン うた の記憶を旅する』を発表。高い反響を呼び、文藝春秋『日本を代表する女性120人』に選ばれる。日本テレビ系列『NNNドキュメント』ではその活動を追った番組2作が放映された。
2021年コロナ禍の最中、南米音楽のレジェンドで19年度ラテングラミー生涯功労賞を受賞したウーゴ・ファトルーソとともに、全曲スペイン語のアルバム『La Selva』を制作、10月に最高音質のUltimate Hi Quality CDとしてリリース。音源を聴いたDJ須永辰緒の強い希望により、2022年4月LPとしてリリースされた。ドキュメンタリー映画『銀鏡』のエンディングを歌唱。佐賀女子短期大学客員教授。詳細はこちら
http://miomatsuda.com

渡辺 亮(わたなべ・りょう)
パーカッショニスト・美術家
1958年神戸市生まれ、武蔵野美術大学在学中よりパーカッションや創作楽器を中心に音楽活動を始め、数多くのレコーディング、コンサートに参加する。また、東京青山「こどもの城」講師を経て、佐渡鼓童アース・セレブレーション、いわき芸術文化交流館アリオス、横浜美術館、国立民族学博物館、小泉八雲記念館等、全国でワークショップを行っている。
自己のアルバムに「ウォレス・ライン」「モルフォ」、出版物に「レッツ・プレイ・サンバ」(1998年音楽之友社)、「小泉八雲の怪談づくし」(2021年八雲会)がある。自己の活動として、美術と音楽が共存できるプログラム「SOUND FOREST ー美術と音楽ー」を主宰している。
http://www.ryo-watanabe.com/

林サヨコ(はやし・さよこ)
手芸家、風景キルトアーティスト
1965年生まれ 京都市伏見区在住
上田安子服飾専門学校ファッションクリエーター学科卒
幼少の頃より手芸家を志す。アメリカンパッチワークとは一線を画す製図と縫製技術による表現方法を独学で考案し、2000年より自宅の町家を町家キルト工房(商標登録4799241号)として創作活動開始、同時期に町家キルト教室を開講。特定の手芸団体に属すことなく、独自の世界観を持って作品を発表し続けている。
2018年神の手ニッポン第4期アーティストに選定される。
https://www.hayashisayoko.com

第2回がどのように形になっていったのか

第1回の最後の演目が落語「三十石夢の通い路」なのを見て、「大和楽にも「三十石の夜船」という演目があります。」おっしゃっていただきこちらを見たら当時の情緒が伝わり素晴らしく、お願いすることにしました。当日は、また違う演出、衣装での登場になるのだと思います。

呉竹文化センターに第1回目の企画書を持って行った時から地元伏見に淀川三十石船唄伏見継唱会という三十石船唄の保存会があると伺い、ご縁をいただいたので出演をお願いし、快諾いただきました。最近の動画を発見したのでご紹介します。

淀川三十石船唄伏見継唱会の皆さんにお話に伺う時、できることなら松田美緒さんにこの船唄を、このまま、でも今のサウンドでかっこよく唄っていただきたい!と、思ってこの動画をお見せしたら、実現したら素晴らしいですね!と言っていただき、お願いしたら快諾していただきました。ただ、後述のように船唄はしっかり保存されていることが判ったので、
せっかく「伏見」ですので、どんどん唄える人がいなくなっている酒造り唄=杜氏唄を採集し、蘇らせていただくことになりました!!!!!
ご参考までに、継唱会の方にお見せした、美緒さんの素晴らしいお仕事をこちらに。

そういう経緯でこの年に、三十石船唄祭にしようと思ったら、奇しくも大阪万博開催の年に当たり、これまで枚方から天満橋の八軒家浜までしか復活していなかった舟運が、伏見枚方間(伏見宇治間も?)も就航できるように工事が進んでいると聞き、大変タイムリーで驚きました。
そうこうしているうちに、あの「旅〜ゆけば〜〜〜〜…。」という、かつてコマーシャルでよく聞いた森の石松の浪曲が伏見に向かう三十石船が舞台だということを知り、伏見と天満の間の枚方宿は、伏見大阪間の下りは船で行くのが一般的で、歩く人は大阪伏見の上りがほとんどだったので、「くらわんか舟」で舟の乗客に飲み物や食べ物を売って凌いだと聞いていたのに、これは上りの話なので、この名人の音源を流した後、「そんなことがあったのか?」を糸口に、当時の宿場町、港町事情の歴史の話を若林さんに伺いたいと思っています。

この年に三十石船唄祭をすることにして調べてみると、淀川三十石船船唄は、大阪府の無形民俗文化財に指定され、高槻で全国大会が行われていることを知り、2023年11月23日に行ってまいりました。         

敬意を表して、そこで優勝された方にも出演していただいた方がいいのでは?とも思っております。
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この行事を管轄されている高槻市文化財課に連絡し、その時優勝された増田吏桜さんが所属されている日本民謡ゆかり会の会主の方にご依頼し、ご出演いただけることが決まりました!!!

さらに、伏見において、杜氏唄は月桂冠株式会社様が月桂冠酒唄保存会を結成して保存されていることが判り、2024年4月7日の桃山語り部の道・桜まつりに於いて、パフォーマンスされたのを拝見、ご出演を依頼させていただき、快諾いただきました。

その後、ラ・ネージュで2001年3月に行われた杜氏さんを囲む会の時に南部杜氏唄を唄っていただいた時の音源が見つかったり、キンシ正宗株式会社様より丹後杜氏についてのお話を伺うなどし、来年2月に向けて、最後の杜氏唄の章をどのように締めくくらせていただくか考えているところです。
ただ、今回は、元々三十石船唄の色々をご覧いただく回のつもりをしていましたので、杜氏唄に関しましては、「きっかけ」を作ることに留めるような気もします。
伏見には、それぞれの蔵により、越前、能登、丹後、但馬、丹波、南部、広島…と、様々な地域の杜氏さんが来られ、日本で唯一それら異なるルーツを持つ人達が「伏見杜氏組合」という組合を形成されていたとも伺いました。
それは交通の要衝、そして、元々城下町で全国から人が集まっていた伏見なればこそなのではないかと感じています。そんな雰囲気を醸して終われればと思っています。

アーカイブができました!

お陰様で、2月11日に終了しました第2回は、それぞれの演目をYouTube動画として公開し、プレイリストにプログラム順に挙げることができました。
当日ご覧いただけた方も、できなかった方も、ぜひご覧くださいませ。